糖尿病は生活習慣病の一つになります。原因は糖尿病の種類によって異なります。種類は1型と2型があり1型の原因はウイルス感染や免疫異常になります。2型の原因は、栄養の過剰摂取や運動不足などです。どちらの型も背景に遺伝的素因があります。
診断基準としては、HbA1cが6.5%以上、随時血糖値が200mg/dl以上などがあります。(日本糖尿病学会糖尿病診断基準に関する調査検討委員会:糖尿病の分類と診断基準に関する委員会報告)
糖尿病になると怪我の治りが遅くなったり、風邪が重症化しやすくなるなど日常生活でリスクが増えます。そのため運動、食事療法はもちろんのこと、薬を飲用するなど治療が必要になります。
西洋医学の治療とともに鍼灸治療を併用すると治療効果が高まります。下記は、50代男性の治療経過です。
糖尿病の治療経過としてHbA1cを参考にしました。1月のHbA1cは8.4%であり当院の治療は同年の6月から開始しました。主訴は肩こり、腰痛でしたが糖尿病を患っていると治りが悪いため糖尿病の治療も必ず行うこととしました。治療頻度は6~10月は隔週、11,12月は毎週実施しました。治療院での治療とともにお灸の治療箇所をマジックで印をつけてご自宅でお灸を毎日してもらいました。
HbA1cの経過は7月7.6%→10月7.1%→11月6.6%と順調に下がっています。目標を6.2%として治療を継続しています。
2型糖尿病は生活習慣の改善が一番重要です。上記のように順調に数値が下がっている一番の要因はご本人の努力になります。この患者さんは1日1万歩以上歩く、糖質を制限する、毎日お灸をすることを実施しています。ちなみにご自宅で行うお灸のツボは陽池と地機です。
当院では治療院での治療だけでなくご自宅で行うセルフケアも指導して治療効果を上げています。