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眩暈(めまい)について

めまいは、日常生活において突然現れ、不快感や危険をもたらすことがあります。安定した姿勢を保つことが難しくなるこの症状は、多くの方にとって不安やストレスの原因となります。そこで、今回はめまいについて詳しく解説し、鍼灸治療がどのようにその症状を緩和し、改善するのかについて考えてみましょう。

めまいは、身体のバランスや空間認識を司る小脳や脳幹、内耳に何らかの問題が生じた際に発生することが一般的です。めまいには、

回転性めまい:自分が静止しているにもかかわらず、周囲が動いているように感じる。
平衡性めまい:うまくバランスが取れない、さっさと真っすぐ歩けない。
立ち眩み:立った瞬間にフラッとするもの。起立性で一過性のもの。
などの種類があります。これらの症状は、まるで自分が動いているかのような錯覚を引き起こし、日常生活においてさまざまな制約をもたらすことがあります。

特に注意が必要なのは、めまいが起きた際の対処法です。
めまいが生じた場合、以下のことに注意することが大切です。 ① 身体を動かさず、楽な姿勢をとる。 ② 静かな部屋で目を閉じて安静にする。 ③ 光の刺激を避ける。 ④ 大きな音や振動を避ける。 ⑤ めまいが治まっても、急に動かない。動く際はゆっくりと行動すること。これらの対処法は、めまいの症状を軽減し、安定した状態に戻すための基本的な手段と言えるでしょう。

一般的にめまいの原因は特定できず、発作的で反復性があります。さまざまな要因が絡み合い、特に脳や内耳の循環不全が関与していることが多いです。更年期障害やストレスなど、心身のバランスが乱れた状態でもめまいが引き起こされることがあります。そのため、めまいの治療においては、身体のバランスを整えることが重要となります。

鍼灸治療は、めまいの症状に応じて施術方法が異なります。首や肩のこりが強い場合には、天柱や風池などのツボを刺激し、血液やエネルギーの流れを改善します。下肢の冷えや上半身ののぼせがある場合には、太渓や足三里などのツボを刺激し、身体全体のバランスを整えます。また、内耳に障害がある場合には、聴宮や太渓を刺激することで症状の緩和を図ります。さらに、神経症などが原因となっている場合には、百会や風池、曲池、関元、足三里、三陰交などのツボを刺激して、神経の緊張を和らげます。

めまいは、その原因や症状に応じてさまざまな治療法がありますが、鍼灸治療はその症状に合わせて個別に施術を行うことで、効果的な緩和や改善を目指します。そのためにも、まずは専門家に相談し、適切な治療を受けることが大切です。めまいに悩む方々が快適な日常生活を送るために、鍼灸治療が一つの有効な選択肢となることを願っています。


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