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腰下肢痛について①

腰下肢痛を主訴として来院する患者さんは多くいらっしゃいます。これは日常生活において様々な原因から発生することがあり、その原因としては骨の変形、神経の圧迫、内臓からの痛みなどが挙げられます。特に内臓からの痛みは、体を動かした際の痛みが感じられず、安静時に強い痛みが現れる特徴があります。更にそれぞれの臓器特有の症状があります。そのため、安静時の痛みや症状の悪化などが見られる場合は、迅速に医師の診察を受けることが重要です。

腰下肢痛の治療法として、鍼灸治療が有望視されています。鍼灸療法は古代中国からの伝統的な治療法であり、経絡やツボを刺激することで身体のバランスを整え、痛みを緩和する効果が期待されます。その中でも、腰痛に対しては特に効果的であり、その理由は複数あります。

まず、鍼灸治療は筋肉の問題に対して効果を発揮します。急性の筋肉の炎症や肉離れからくる腰痛や、慢性的な筋肉の疲労や緊張による痛みにも対応できます。鍼や灸を用いて特定のツボを刺激することで、筋肉の緊張を和らげ、血流を促進することができます。

次に、鍼灸治療は神経の問題にも有効です。抹消神経の影響による下肢の痺れや坐骨神経痛に対して、鍼灸治療は神経の圧迫を軽減し、痛みを和らげる効果が期待されます。

また、自律神経の問題にも効果を発揮します。腰由来の交感神経が過緊張している場合、鍼灸による刺激で交感神経の活動を調整し、筋肉の緊張を緩和することができます。

さらに、鍼灸治療は椎間関節や関節周囲の神経組織の問題にも有効です。関節が原因の腰痛において、鍼灸は関節周囲の筋肉の緊張をほぐし、痛みを抑える効果が期待されます。

また、血管の問題や椎間板ヘルニアに対しても、鍼灸治療は有効です。血行不良による腰痛や、ヘルニアが神経を圧迫して痛みを引き起こす場合、鍼灸の刺激により血行を改善し、神経の圧迫を緩和することが可能です。

最後に、腰下肢痛に効果があるツボについても触れておきましょう。足三里、陽陵泉、太溪、関元、大腸兪、腎兪、志室などのツボは、腰痛の緩和に効果があるとされています。これらのツボを刺激することで、腰下肢痛の症状を改善することが期待されます。

総括すると、腰下肢痛の治療において鍼灸治療は多岐にわたる原因に対して効果を発揮します。その理由は、血行改善と筋緊張の緩和により痛みを和らげることができるからです。腰下肢痛に悩んでいる方は、ぜひ鍼灸治療を検討してみてください。