—— 東洋医学が考える“胃の回復法”とは ——**
年末年始の会食、仕事の打ち上げ、週末の飲み会。
つい楽しくなって「食べすぎた…」「飲みすぎて胃が重い…」という経験は、誰にでもあるものです。
しかし、食べすぎ・飲みすぎによる胃の疲れを放置すると、
翌日以降の だるさ・集中力低下・むくみ・頭重感 にもつながることがあります。
東洋医学では、こうした胃の疲れを
“脾胃(ひい)の弱り” と考え、早めのケアがとても大切だと重視します。
この記事では、
ご自宅でできるツボケアから、東洋医学的な胃の回復法、
そして鍼灸でできるサポートまで詳しく解説します。
◆ 食べすぎ・飲みすぎで起こる身体の変化
暴飲暴食が続くと、胃だけでなく身体全体に影響が広がります。
● ① 胃が重くなる
みぞおちの張り・ムカつき・食欲不振など、
通常より「消化に時間がかかっている状態」です。
● ② 身体がだるくなる
東洋医学では、食べたものから作られる“気(エネルギー)”が不足すると
眠気・倦怠感 が出やすくなると考えます。
● ③ お腹の張りやガス
胃腸の動きが低下すると、ガスが滞りやすくなり、張りや痛みが出ます。
● ④ 口のねばつき・口臭
食べすぎや飲みすぎは消化機能に負担をかけ、
余分な湿(しつ)が口臭につながることもあります。
「胃だけの問題ではない」というのが東洋医学の特徴です。
◆ 東洋医学では“脾胃”をどう捉える?
東洋医学では、胃腸は 脾(ひ)と胃 の働きとして捉えます。
- 胃:受け取って消化する場所
- 脾:消化したものを全身のエネルギーに変える場所
食べすぎ・飲みすぎが続くと、この脾胃に負担がかかり
全身のエネルギー循環が落ちるため、
- 疲れが取れない
- 身体が重い
- やる気が出ない
- むくみやすい
などの“全身症状”が出やすくなります。
◆ 胃を回復させるための3つのポイント
東洋医学的に胃を整えるためには、次の3つがとても大切です。
① 胃の流れを良くする(気を巡らせる)
胃に滞りがあるとムカムカや張りが起きます。
② 胃を温める(冷えを取る)
アルコール・冷たい飲み物は胃を冷やし、働きを鈍らせます。
③ 自律神経を落ち着かせる
暴飲暴食後は交感神経が過剰に働き、消化がしにくくなります。
この3つを同時に整えられるのが、
自宅でもできる“ツボケア”です。
◆ 胃の疲れに効果的なツボ3つ
ここでは、専門家の私が実際に施術でも使用する
“胃の回復に強いツボ”を紹介します。
① 中脘(ちゅうかん)
場所: おへそから指5本ぶん上。
効果: 胃のムカムカ、張り、食欲不振に最適。
精神的なストレスによる胃の不調にも使います。
→ ゆっくり息を吐きながら、30秒ほど優しく押しましょう。
② 足三里(あしさんり)
場所: 膝のお皿の外側・下あたり。
効果: 胃腸全体の回復・だるさ・むくみ・疲労感に。
「足三里は万病を治す」と昔から言われるほど、
胃腸ケアの王様のツボです。
→ 指で押す以外に、カイロで温めても◎。
③ 太白(たいはく)
場所: 足の内側・親指側の土踏まず寄り。
効果: 食べすぎのだるさ・下痢・胃の弱りに。
脾の働きを強く助けるツボなので、
甘いものを食べすぎた時にも使えます。
◆ 自宅でできる胃の回復セルフケア
ツボと一緒に行うとより効果が高い方法を紹介します。
● ① 温かい白湯を少量ずつ飲む
冷たい飲み物を避けるだけで胃の負担は大きく減ります。
● ② みぞおち〜おへその上を温める
湯たんぽ・カイロでじんわり温めると、消化の流れがスムーズに。
● ③ 夜は胃に優しい夕食にする
おすすめは
・お粥
・具材少なめの味噌汁
・煮物
など“温かくてやさしい食事”。
● ④ ゆっくり入浴してリラックス
自律神経が整い、胃の働きが回復しやすくなります。
◆ 鍼灸でできる胃のケアとは?
当院では、胃が弱った状態の方に対して次のような施術を行います。
- みぞおちの緊張をゆるめる
- 胃腸を温める施術
- 自律神経の調整
- 首・背中のこわばりを緩め、胃の血流改善
- 脾胃の働きを整えるツボを使用
特に、食べすぎ・飲みすぎが続く方は
背中の張りやストレス反応が強いことが多いため、
全身の巡りを整えながら胃を回復させる施術を行います。
「次の日に胃が軽くなった」
「だるさが取れた」
「食欲が正常に戻った」
といったお声をいただくことが多い施術です。
◆ 胃が疲れやすい人の共通点
同じ量を食べても、胃が疲れやすい方には特徴があります。
- 冷たい物をよく飲む
- 早食いが多い
- ストレスで胃が張る
- 甘い物やパンが好き
- 寝不足が続く
- 日中の疲れが強い
- そもそも胃腸が弱い体質
こうした要因が重なると、
少しの飲食でも胃に負担がかかりやすくなります。
◆ 「最近、胃が疲れやすい…」と感じたら
食べすぎ飲みすぎは“誰にでもあること”ですが、
回復力や体質には大きな個人差があります。
・会食が続いてしんどい
・胃もたれが治りにくい
・気持ち悪さが常に残る
・だるさが一日中続く
・胃下垂気味で弱りやすい
こうしたお悩みがある方は、
胃の働きを整える鍼灸が助けになる場合があります。
暴飲暴食が増えるこの時期、
ぜひ早めのケアで身体を整えていきましょう。






