1.患者様の悩み・施術内容
今回ご紹介するのは、30代男性の患者様です。
約1年前から「下痢」と「腰痛」が続いており、日常生活にも影響が出ている状態で来院されました。
症状はそれだけではなく、頻尿、寒がり、めまい、目の渇き、疲れやすさ、不眠、足のつりやすさ、食欲不振など、全身にわたる不調を伴っていました。これらの症状は一つひとつが独立しているように見えますが、実際には身体全体のバランスの乱れとして現れていることが多く、丁寧な問診と触診が重要になります。
当院では、まず問診にて症状の経過や生活習慣、食事や睡眠の状態を詳しく確認しました。そのうえで触診を行い、筋肉の緊張や腹部の状態、冷えの程度などを評価しました。
施術では、全身の血流を整えることを第一に考え、組織の回復力を高めることを目的としました。あわせて、東洋医学の考えに基づき、消化吸収に関わる「脾胃(ひい)」の働きを整え、気血の生成を促す施術を行いました。身体の内側から整えることで、慢性的な症状に対して段階的な改善を目指しました。
2.症状の情報
症状について:
下痢は、水分を多く含んだ便が頻回に排出される状態を指し、腸の働きの乱れによって起こります。一般的には、感染や食事、ストレスなどが原因となることが多いですが、今回のように1年以上続く場合は、腸の機能低下や自律的な調整機能の乱れが関係している可能性があります。
一方、腰痛は筋肉や関節、靭帯などの負担によって起こることが多く、長期間続く場合は慢性腰痛と呼ばれます。特に明確な外傷がない場合でも、血流の低下や筋肉の緊張が持続することで痛みが慢性化することがあります。
この患者様の場合、下痢と腰痛が同時に続いていることから、局所的な問題ではなく、全身の機能低下や循環の不良が関係している状態と考えられました。
症状の原因:
慢性的な下痢は、腸の運動異常や吸収機能の低下によって起こるとされており、ストレスや生活習慣の乱れ、冷えなどが関与することが知られています。また、消化機能の低下により栄養の吸収が不十分になると、全身のエネルギー不足につながり、疲れやすさや回復力の低下を招くことがあります。
腰痛に関しても、血流の低下や筋肉の緊張が大きく関係します。特に冷えや疲労の蓄積がある場合、筋肉が硬くなりやすく、痛みが長引く傾向があります。
今回のケースでは、食欲不振や疲れやすさ、冷えなどの症状が同時に見られることから、身体の回復力や調整機能が低下している状態が背景にあり、それが下痢と腰痛の慢性化につながっていたと考えられます。
やってはいけないこと:
慢性的な下痢や腰痛がある場合、自己判断で無理な対処を続けることは症状を長引かせる要因になることがあります。例えば、下痢に対して極端な食事制限を行うと、必要な栄養が不足し、かえって回復が遅れることがあります。また、冷たい飲食物の摂りすぎは腸の働きをさらに低下させる可能性があるため注意が必要です。
腰痛に関しても、痛みがあるからといって全く動かない状態が続くと、筋肉の柔軟性が低下し、血流が悪くなることで回復が遅れることがあります。一方で、無理なストレッチや強い刺激を加えることも、症状を悪化させる可能性があります。
そのため、症状に応じた適切なケアを行うことが重要であり、自己判断だけで対応するのではなく、身体の状態を見ながら調整していくことが大切です。
3.治療結果と経過
施術は段階的に身体の状態を整えていくことを目的に行いました。
3回目の施術後には、腰痛の軽減が見られ、あわせて頻尿の改善が確認されました。
7回目の施術後には、長く続いていた下痢が改善し、目の渇きも軽減しました。
10回目の施術後には、疲れやすさや不眠といった随伴症状も徐々に落ち着いていきました。
最終的に11回目の施術後には、主訴であった下痢と腰痛を含め、全体的な体調が安定し、日常生活に支障のない状態まで回復されました。
※施術の効果には個人差があり、すべての方に同様の経過を保証するものではありません。
4.担当者からのメッセージ
慢性的な下痢や腰痛は、それぞれ単独の問題として考えられがちですが、実際には身体全体のバランスの乱れとして現れていることも少なくありません。
今回の患者様のように、複数の症状が同時に続いている場合は、部分的な対処だけでなく、全身の状態を丁寧に確認しながら整えていくことが大切です。
当院では、問診と触診を重視し、その方の身体の状態に合わせた施術を行っています。
「なかなか良くならない」「原因がはっきりしない」といった不調でお悩みの方は、一度ご相談いただければと思います。
無理のない形で身体を整え、本来の回復力を引き出していくことを大切にしています。






